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新卒一括採用廃止が各プレイヤーに求めるもの

2018.9.5 横並び就活 転換点 企業、通年採用の動き より

経団連の偉いさんが「今まで新卒一括採用してきたけどそろそろ見直さない?」と発言したという記事。

今まで日本は大学生のある時期になると集団で就職活動を始めていた、いや企業がある時期になると一斉に採用活動を行なっていたと言うべきかもしれない。
これは、日本の大手の会社はだいたい「経団連」という団体に属していてそこが決めているルールに従って採用活動を行ってきていたからだ。

もし、経団連がそういったルールを廃止するなら今後は各企業がそれぞれの考えによって採用活動を行うことになり、これはかなりパワーのいることだと思う。
単に時期の問題だけでなく、どのような人材をとるかもかなり変わってくるだろう。

今までは一括採用という制度に企業側も学生側も従っていたのでお互いに無用なコストを削減できていたと思う。
お互いに沢山の候補の中から選ぶことができるから。
でも、これからは本当に行きたい企業の面接しか受けなくなるかもしれない、そうなると企業からすると候補が少なくなり、採用にかけるコストに対するリターンは下がる。つまり採用のコストパフォーマンスが下がる。
これがどんどん進めばアメリカのように基本的にスキルのある学生しか雇用できなるかもしれない。
今まで日本はスキルはなくとも、素質みたいなのを見て(見たことにして)入社後に自社で育ててきた。
でも採用のコストがあがればそんな余裕はなくて、アメリカのように既にスキルがある学生だけ採用することになるかもしれない。
これは大学にも変化を求めていて、現状の大学教育で社会に役立つスキルを学べるかというとかなり疑問が残る。

今回の発言で全て変わっていくわけではないけど、企業、学生、大学はそれぞれ自分にはどんな変化が必要かを考え直さないといけない。